家の光協会

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やさい畑

2026年4月春号

1100円(税込)

2026年3月3日発売

IENOHIKARI

特集

苗・肥料・資材の高騰をはね返す!
畑の最強コスパ術

 物価高が止まりません。生活用品だけでなく、野菜づくりにかかる資材の価格も軒並み上昇しています。だからこそ今、目指したいのが「コスパのよい家庭菜園」。家庭菜園は食費の節約につながる実益を備えた趣味です。費用や作業、時間、収量などの効率化、満足度を考慮し、畑全体のコストパフォーマンスを高めていけば、物価高にも負けることはなく、新たな楽しみも生まれてきます。そのための最強アイデアをまとめました。

【主な内容】
〇栽培テクニックでコスパをアップ
「ミニトマトのゆったり栽培」「ジャガイモの種イモは切るほどにお得に」ほか
〇肥料や培土でコスパをアップ
「台所の生ごみを生かす」「雑草や野菜の残渣を堆肥、肥料に」ほか
〇道具や資材でコスパをアップ
「いろいろ使えるペットボトル」「資材をなるべく長く使う」ほか

監修/麻生健洲 指導/五十嵐 透、木嶋利男、福田 俊、竹内孝功

能登山流 有機菜園道場 ―入門編―

夏野菜、なにをどう植えるの?

 野菜づくり未経験の編集部員が、有機無農薬栽培の第一人者・能登山修氏の指導のもと15㎡の菜園で実践できる有機栽培を学びます。微生物や益虫を味方につけた、少量多品目の野菜づくりが能登山流。編集部員とともに、一から取り組んでいきましょう! 第1回は夏野菜のプランニングから植えつけ、種まきまでをお届けします。

栽培指導/能登山 修
有機無農薬栽培研究家。YouTubeなどをとおして、有機栽培の普及活動に取り組む。オーガニックアカデミー専任講師を務める。

大型連載

もっと知りたい菌ちゃん農法
訪ねてみました! 菌ちゃん畑

 無農薬・無肥料でも糸状菌の力を生かして、大きくて健康な野菜が育つ「菌ちゃん農法」。今号は、吉田さんが「菌ちゃん農法の先進地」と太鼓判を押す群馬県各地の菌ちゃん畑を、吉田さんが訪問した様子を、Q&Aとともに紹介します。

監修/吉田俊道
㈱菌ちゃんふぁーむ代表取締役。1959年、長崎市生まれ。九州大学農学部大学院修士課程修了後、長崎県農業改良普及員を経て1996年に有機農家に。食育推進にも取り組み、NPO「大地といのちの会」理事長を務める。著書に『微生物の力だけで奇跡の野菜づくり 図解でよくわかる菌ちゃん農法』(家の光協会)など。


プランターで循環野菜づくり 

増し土でどっさりとれる
鉢でジャガイモを育てよう

 鉢でも手軽に育てられるジャガイモですが、上手に育てるポイントがあります。それが増し土の量と、そのタイミング。たっぷりと2回に分けて行うことで、イモの数が増え、丸々と太ったイモが収穫できます。さらに畑と違って土づくりがしやすいので、病気にかかることもなく、きれいな肌のイモに育ちます。

栽培指導/安藤康夫
東京都板橋区在住。2006年から自宅の屋上(約35㎡)でプランター栽培を始める。伝統野菜を中心に年間30品目の野菜を育て、自家採種を続けている。著書に『プランターで有機栽培1・2』(農文協)がある。

特別企画

害虫対策がぐっと楽になる
花で呼び込む益虫図鑑

 野菜づくりでとくに頭が痛いのが害虫対策です。気をつけていても、「穴だらけにされちゃった!」なんてことも珍しくありません。そこで頼りにしたいのが、害虫を食べてくれる益虫たち。益虫は畑で花を育てることで手軽に呼び込むことができます。春の畑で育てると効果的な花と、害虫を次々と食べてくれる頼もしい益虫たちを紹介します。

監修/麻生健洲
千葉大学園芸学部卒業。埼玉県の農業高校教諭として35年間、園芸(おもに野菜)と生物工学を教える。現在は鳥や虫など身近な自然の撮影をライフワークにしている。

基本がわかる大型連載

庭先販売 プロのワザ
吉田農場の多品目野菜づくり

 東京都練馬区で200年以上にわたり野菜を作り続けている吉田農場の吉田さんに、季節ごとの野菜の栽培法を基本から教わります。30年ほど前から庭先販売に取り組み、一年を通じて、多品目の旬の野菜を効率よく育てています。限られた面積でいかに効率よく、かつ品質のよい野菜を作るか―。そのために実践している「時間と労力を最適化する知恵とワザ」を紹介します。

 【今号の内容】

●共通の作業①畑の準備、②植えつけの準備
●栽培(トマト、ナス、キュウリ、ピーマン、エダマメ、サトイモ、トウモロコシ)

指導/吉田智博
吉田農場代表。1985年生まれ。東京都練馬区で200年以上続く農家の八代目。祖父母の代から本格的に野菜づくりを始め、30年余り前から自宅前に設置した自動販売式のコインロッカーで庭先販売を続けるほか、地元の直売所やマルシェ、大手デパートへ野菜を出荷している。約1haの畑をフル回転させて、多品目の野菜づくりに取り組む。


イガさんの菜園実験室

畝の高さで

サトイモの収量はどう変わる?

 栽培期間が長いサトイモは、春は地温が低くて何週間も芽が出なかったり、夏場は高温と乾燥で葉が枯れてしまったりと、季節ごとのトラブルが発生しやすい野菜です。そこを“畝の高さ”でカバーできないでしょうか。高さ20㎝の「高畝」、土を盛らない「平畝」、深さ20㎝の「溝底」の3区画で栽培し、イモの収量を比較しました。

栽培指導/五十嵐 透
東京都練馬区の農業体験農園「イガさんの畑」園主。練馬区農業体験農園園主会会員。江戸時代から続く農家に生まれ、平成11年に農業体験農園を開設。現在は約120名の利用者に、年間約20種類の野菜の栽培法をわかりやすく指導している。

循環菜園 野菜づくりの新常識

加温なしで苗が育つ
ピーマンの遅まきに挑戦!

 夏野菜の中でも、とくに高温を好むピーマンは、春の育苗では温床が必須。さらに育苗期間は70~80日もかかり、種から育てるにはハードルが高い野菜です。このハードルを一気に下げる方法が“遅まき”。加温が必要なくなる4~5月に種をまき、実際にどれくらいとれるのか検証しました。

栽培指導/内田達也
アースケアテイカー。㈱いかす取締役。1976年、東京都生まれ。神奈川県平塚市で8haの有機栽培圃場を運営し、年間40品目の野菜を出荷。持続可能な農業の担い手を増やす「はたけの学校【テラこや】」講師を務める。


農の匠

トマト栽培の極み技

 野菜ごとに優れた栽培技術を持つ生産者に、栽培の極意を伺います。土づくりから収穫までの技術を深掘りすることに加え、家庭菜園に応用できるワザを紹介。今号は、埼玉県北本市で絶品のトマトを育てている加藤浩さんにご登場いただきます。

木嶋博士の菜食放談

[エダマメ] 特性を知り、
“酒の友”を作り倒す

 わたしたちが育てる野菜は、長い年月をかけて、育てやすさやおいしさを追求して改良が重ねられてきたもの。まさに人類の「食の歴史」が凝縮されています。「食」にこそ、野菜づくりを深く知る糸口があるのです。そんな野菜の「食」と「歴史」を、世界各地の自然農法や伝承農法の研究に長年携わってきた、木嶋利男農学博士が語り尽くします。今号は、「エダマメ」がテーマです。

語り/木嶋利男
東京大学農学博士。伝統農法文化研究所代表。栃木県農業試験場生物工学部長などを歴任。長年、世界各地の自然農法や伝承農法の研究に携わる。「連作でよく育つ野菜づくり」「驚くほどよく育つ野菜づくりの裏ワザ 決定版」(共に家の光協会)など著書多数。

千重子さんの百品自給暮らし

春の恵み
とう立ち菜と野草

 八ヶ岳と蓼科山を望める標高1000mの高台に、野菜を中心に果樹、ハーブ、花などが所狭しと植えられた有機自給菜園があります。細井さんは、この菜園と周囲の野山からとれるものを生かし、日々の料理はもちろん、お茶、化粧水など100品以上を自給しています。厳しい冬を越したアブラナ科野菜のとう立ち菜や、いっせいに芽吹く野草などを楽しむ、春の自給の知恵を紹介します。

細井千恵子
1943年長野市生まれ。鯉淵学園の農村生活科で学んだあと、農協の生活指導員に。6年勤務したのち、食の源である土を学ぶため、有機農法研究家の内城本美氏の農場で研修。その後、農協に復職し、自給運動などに取り組む。佐久市の農と食を楽しむグループ「千石の杜」やJAなどで講師を務める。著書に『寒地の自給菜園12カ月』(農文協)がある。




自然栽培を成功させる方法 

温床いらず、手間いらず
苗づくりから始めるサツマイモ栽培

 神奈川県愛川町の農園で、年間100品目もの野菜を自然栽培で育てて、出荷している田村吾郎さんによる栽培講座。今号は、サツマイモの育て方を苗づくりから紹介します。通常の苗づくりは、温床に種イモを伏せ込む必要がありますが、設備がない家庭菜園ではハードルが上がります。田村さんは、育苗時期を少し遅らすことで、簡易なトンネル保温で苗を育てています。温床と比べてほとんど手間がかからないのに、よい苗を得ることができます。
 
栽培指導/田村吾郎
1971年、神奈川県生まれ。東京農業大学大学院農学研究科修了。2012年、愛川町で就農し、「わんぱく自然農園たむそん」を開園。無肥料・無農薬で栽培した野菜を地元の直売所で販売するほか、個人宅やレストランに届けている。

畑の探求者 

酷暑の夏に負けない!
トマトの“超深植え”

 高温多湿が苦手なトマトにとって日本の夏は厳しい環境といえます。さらに近年は、いっそうの高温乾燥が進み、満足に収穫ができずに栽培が終わってしまうケースも多発しています。そこで試してみたのが“超深植え”。効果はてきめん。植えつけ時のひと工夫で、実のつきが明らかによくなったのです。
 
栽培・文/和田義弥
大学卒業後、出版社勤務を経てフリーライター。茨城県石岡市に暮らし、約5反の田畑で自給用の米や野菜を栽培。世界70か国以上を旅したなかで出合った多様な栽培法を実践する。著書に『家庭菜園の超裏ワザ』(家の光協会)などがある。