家の光協会

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やさい畑

2026年8月夏号

1100円(税込)

2026年7月3日発売

IENOHIKARI

第1特集

秋冬野菜を成功させる
真夏の畑 リセット&スタート術

 「酷暑」が当たり前になった近年の夏。野菜も人も暑さで弱るいっぽう、病害虫は勢いを増し、雑草は伸びほうだいで畑に行くのがイヤになります。でも、じつはこの厳しい暑さこそ、菜園を立て直す絶好の機会なのです。強烈な日ざしと高温は、雑草や病原菌を減らし、秋冬野菜に向けた土づくりや畑の準備を一気に進める力にもなるのです。
 “夏をなんとか乗りきる”のではなく、“酷暑を味方にする”逆転の発想で、夏の畑をリセットし、秋冬野菜を成功へ導く新常識を徹底解説します。

【主な内容】
〇酷暑がもたらした変化とは……
〇酷暑は最強の”天然消毒“。強烈な太陽光で土をリセットする
〇太陽熱消毒だけで安心しない。高温下のじかまきは、ここに注意!
〇ニンジン/籾殻と遮光ネットの浮き掛け。ダブル保湿で発芽をそろえる
〇ダイコン/白黒マルチに点まきし、本葉が出るまで水切れさせない
〇「高床式」なら暑さと害虫をしのいでスムーズに育苗できる
〇キャベツ・ブロッコリー/128穴セルトレーに種をまき、老化させて小さな苗にする
〇ハクサイ/36穴セルトレーに種をまき、老化させず大きな苗にする
〇日本で唯一の秋スタート農園主が語る “逆転の菜園設計”

監修/内田達也
アースケアテイカー。㈱いかす取締役。1976年、東京都生まれ。神奈川県平塚市で8haの有機栽培圃場を運営し、年間40品目の野菜を出荷。持続可能な農業の担い手を増やす「はたけの学校【テラこや】」講師を務める。

第2特集

“畑のやっかい者” 夏雑草を抑えて、生かす

 つい除草を怠って、夏の畑が一面雑草に覆われてしまった―。そんな憂き目に遭うと、夏の雑草は「手に負えない畑のやっかい者だ」と思わずにはいられません。しかし、雑草には雑草の生育の流れがあります。その特性を理解すれば、効率よく、無理なく除草して、草勢を抑えられるばかりか、野菜づくりに雑草を生かすすべもみえてきます。

監修/森田亜貴(サステイナー。京都大学大学院農学研究科修了。専攻は雑草学)/田村吾郎(「わんぱく自然農園たむそん」を運営。雑草を生かした自然栽培を実践する)/鴨志田純(東京都三鷹市で江戸時代から続く農家の六代目。有機・無農薬で年間約50品目を栽培する)

基本がわかる大型連載

庭先販売 プロのワザ
吉田農場の多品目野菜づくり

 東京都練馬区で200年以上にわたり野菜を作り続けている吉田農場の吉田さんに、季節ごとの野菜の栽培法を基本から教わります。30年ほど前から庭先販売に取り組み、一年を通じて、多品目の旬の野菜を効率よく育てています。限られた面積でいかに効率よく、かつ品質のよい野菜を作るか―。そのために実践している「時間と労力を最適化する知恵とワザ」を紹介します。

 【今号の内容】

●キャベツ類の苗づくり ●キャベツ ●ブロッコリー ●カリフラワー ●芽キャベツ ●ハクサイ ●ニンジン ●ダイコン

指導/吉田智博
吉田農場代表。1985年生まれ。東京都練馬区で200年以上続く農家の八代目。祖父母の代から本格的に野菜づくりを始め、30年余り前から自宅前に設置した自動販売式のコインロッカーで庭先販売を続けるほか、地元の直売所やマルシェ、大手デパートへ野菜を出荷している。約1haの畑をフル回転させて、多品目の野菜づくりに取り組む。


大型連載

もっと知りたい菌ちゃん農法
香り高いハーブづくり

 無農薬・無肥料でも糸状菌の力を生かして、大きくて健康な野菜が育つ「菌ちゃん農法」。今号は、カクテルを探求するうちに、菌ちゃん農法でのハーブづくりに出会ったバーテンダーの鹿山博康さんと、“菌ちゃんのウネ作り屋さん”として活動する一方、自らもハーブを育てている有機農家の金子勝彦さんに、その魅力と栽培の工夫を紹介してもらいます。

監修/吉田俊道
㈱菌ちゃんふぁーむ代表取締役。1959年、長崎市生まれ。九州大学農学部大学院修士課程修了後、長崎県農業改良普及員を経て1996年に有機農家に。食育推進にも取り組み、NPO「大地といのちの会」理事長を務める。著書に『微生物の力だけで奇跡の野菜づくり 図解でよくわかる菌ちゃん農法』(家の光協会)など。


プランターで循環野菜づくり 

味がよくなり、虫がつかない
香味野菜とキュウリのリレー栽培

 プランター栽培の達人・安藤康夫さんが長年実践しているのが香味野菜とキュウリのリレー栽培。栽培時期がちょうどずれるので無駄なく鉢を利用できて効率的。しかもリレー栽培することで、味がよくなり、害虫もつきにくくなります。同じ鉢と培土をどのように使いまわすのか、そのコツを紹介します。

栽培指導/安藤康夫
東京都板橋区在住。2006年から自宅の屋上(約35㎡)でプランター栽培を始める。伝統野菜を中心に年間30品目の野菜を育て、自家採種を続けている。著書に『プランターで有機栽培1・2』(農文協)がある。

能登山流 有機菜園道場 ―入門編―

収穫をとぎれさせない!
秋冬野菜への切り替えワザ

 野菜づくり未経験の編集部員が、有機無農薬栽培の第一人者・能登山修氏の指導のもと15㎡の菜園で実践できる有機栽培を学びます。今号のテーマは、夏野菜から秋冬野菜、越冬野菜への切り替えです。まだ収穫ピークの夏野菜を片づけるのは、なんとも惜しいもの。そこで師匠が伝授するのが、1つの畝でまめに野菜を切り替える時間差ワザです。残したい野菜をぎりぎりまで楽しみながら、リレー方式で後作へ移行する方法を解説します。

栽培指導/能登山 修
有機無農薬栽培研究家。YouTubeなどをとおして、有機栽培の普及活動に取り組む。オーガニックアカデミー専任講師、貸農園「シェア畑」栽培顧問を務める。

イガさんの菜園実験室

冬至に食べたい!
夏まきカボチャはどう育てる?

 「自分で育てたカボチャを冬至に食べたい」と思っても、夏にとれたカボチャを冬至まで貯蔵するのは、なかなか難しいもの。そこで、8月に種をまき、11月に収穫して冬至にちょうど食べごろを迎える“夏まき”栽培に挑戦します。品種と種のまき方を変えた計6パターンで育ち方や収穫量を比較し、夏まきに向く条件を探りました。

栽培指導/五十嵐 透
東京都練馬区の農業体験農園「イガさんの畑」園主。練馬区農業体験農園園主会会員。江戸時代から続く農家に生まれ、平成11年に農業体験農園を開設。現在は約120名の利用者に、年間約20種類の野菜の栽培法をわかりやすく指導している。

循環菜園 野菜づくりの新常識

作土層の厚さで
野菜の生育はどう変わる?

 野菜づくりでは、“作土層の厚さが重要”だと、頭ではわかっていても、実際のところ、生育にどれだけ影響を与えるのでしょうか。ご覧のように、この畑は緩やかに傾斜していて、高い位置ほど作土層が薄く、低い位置ほど作土層が厚くなっています。この土壌条件を利用して、作土層の厚さが異なる3区画にダイコンとキャベツを作付け、収量やできを比較しました。

栽培指導/内田達也
アースケアテイカー。㈱いかす取締役。1976年、東京都生まれ。神奈川県平塚市で8haの有機栽培圃場を運営し、年間40品目の野菜を出荷。持続可能な農業の担い手を増やす「はたけの学校【テラこや】」講師を務める。


農の匠

ダイコン栽培の極み技

 野菜ごとに優れた栽培技術を持つ生産者に、栽培の極意を伺います。土づくりから収穫までの技術を深掘りすることに加え、家庭菜園に応用できるワザを紹介。今号は、東京都八王子市で極上のダイコンを育てている中西真一さんにご登場いただきます。

千重子さんの百品自給暮らし

上手に手を抜いて。
夏の畑はがんばりすぎない

 八ヶ岳と蓼科山を望める標高1000mの高台に、野菜を中心に果樹、ハーブ、花などが所狭しと植えられた有機自給菜園があります。細井さんは、この菜園と周囲の野山からとれるものを生かし、日々の料理はもちろん、お茶、化粧水など100品以上を自給しています。そんな細井さんの体をいたわりながら、作物に寄り添う、“がんばりすぎない”夏の自給暮らしを紹介します。

細井千重子
1943年長野市生まれ。鯉淵学園の農村生活科で学んだあと、農協の生活指導員に。6年勤務したのち、食の源である土を学ぶため、有機農法研究家の内城本美氏の農場で研修。その後、農協に復職し、自給運動などに取り組む。佐久市の農と食を楽しむグループ「千石の杜」やJAなどで講師を務める。著書に『寒地の自給菜園12カ月』(農文協)がある。

木嶋博士の菜食放談

[ハクサイ]
“孤独”な環境ほどよく育つ

 野菜に凝縮された「食の歴史」を、世界各地の自然農法や伝承農法の研究に長年携わってきた、木嶋利男農学博士が語り尽くします。
 今号のテーマは「ハクサイ」。周囲に自分以外の野菜や雑草、他のハクサイさえも寄せつけず、孤独な環境を好む野菜です。なぜこんな性質を持つに至ったのか、そして、このような性質を持つハクサイを育てる秘訣とはなにか。木嶋博士がハクサイに秘められた謎に迫ります。

語り/木嶋利男
東京大学農学博士。伝統農法文化研究所代表。栃木県農業試験場生物工学部長などを歴任。長年、世界各地の自然農法や伝承農法の研究に携わる。『連作でよく育つ野菜づくり』『驚くほどよく育つ野菜づくりの裏ワザ 決定版』(共に家の光協会)など著書多数。



自然栽培を成功させる方法 

キャベツは地床育苗で強くなる

 神奈川県愛川町の農園で、年間100品目もの野菜を自然栽培で育てて、出荷している田村吾郎さんによる栽培講座。今号は、虫害に強く大玉になるキャベツの育て方を紹介します。ポイントは、畑に用意した地床で苗を育てることにあります。移植後の根づきがよく、大きな球に育つ、栽培ワザを教わります。
 
栽培指導/田村吾郎
1971年、神奈川県生まれ。東京農業大学大学院農学研究科修了。2012年、愛川町で就農し、「わんぱく自然農園たむそん」を開園。無肥料・無農薬で栽培した野菜を地元の直売所で販売するほか、個人宅やレストランに届けている。