農村文化情報

分類:農産加工 都道府県:京都府 団体名:精華町特産品開発連絡協議会
グループ名:佃煮部会

つくだ煮『華むすび』
 
捨てるなんてもったいない 残り物でヒット商品

観光いも掘り農園から大量に出るサツマイモの葉柄(蔓)を利用したつくだ煮づくり。

●事業の活動内容
   サツマイモの葉柄を利用したつくだ煮「華むすび」。一見すると、ひものように見えることから商品名がつけられた。
 葉柄は7月から8月にかけて収穫した軟らかいものだけを使用する。塩漬けして冷蔵庫で保存し、炊くときに塩抜きして利用する。冷凍すると繊維質が壊れ、歯ごたえや味が変わるので保存は冷蔵のみ。

<つくだ煮『華むすび』の作り方>
●材料
サツマイモの葉柄、実ザンショウ、塩、しょうゆ、砂糖、みりん
●作り方
@サツマイモの葉柄を3cm長さに切る。
A切ったものを水洗いし、30分ほど水につけてあく抜きをする。
B1%の塩水で15分ほどゆでる。ゆであがりを水にさらして水切りをする。
C葉柄と同量の水を入れ、葉柄の30%のしょうゆ、3%の砂糖、実ザンショウを入れて30分煮る。最後に味をみながら、砂糖と同程度のみりんを加えて仕上げる。
D一晩、煮汁の中においてできあがり。
注) ・葉柄を保存するには、Aの後、塩を入れて保存し、冷蔵庫へ。約1年は保存できる。
   ・蔓の部分は比較的硬いので、加工には葉柄の部分を使う。

●事業の開始時期、実施の理由・目的
 つくだ煮『華むすび』誕生のきっかけは、精華(せいか)町挙げての特産品開発だった。平成7年に農家の女性たちが地域の特産品づくりの拠点として「地域資源総合管理センター・華(はな)工房」を設立した。それを契機に以前から活動してきたジャム部会、漬け物部会が加工品づくりを始めるとともに、佃煮部会(久保美栄子代表、部員6名)も新たに設けられた。現在は、これらに餅、かき餅などをつくる米加工部会、お菓子づくりを手がける華の精部会が加わり、6部会が活動している。
 同じころ地域農業を活性化させる方策の一環として、有志で「観光いも掘り園」を開園した。佃煮部会は、そこから出るイモ蔓に着目した。なんとか利用できないかと始めたのが、葉柄を利用したつくだ煮づくりである。

●事業の特色
「喜んで食べてもらえる、おいしいつくだ煮をつくる」というのが、佃煮部会のモットー。商品化に先立ってつくだ煮メーカーの指導を受け、レシピをつくりあげた。それでも1回に20kgも炊くので、材料に含まれている水分の量やガスの火力ひとつで、仕上がりぐあいは微妙に変わってくるので、そのつど同じ味にするのは容易ではないという。部員たちは、味つけや食感、香りにも、細心の気配りをし、欠かさず味見をして味の調整をしている。
 佃煮部会では『華むすび』の製造とともに、煮豆、葉トウガラシのつくだ煮づくりにも力を入れている。とりわけ煮豆は、年間150kgのダイズを仕入れ、「ゆで豆」と「煮豆」に加工して販売している。

●活動の成果、今後の事業展開計画
 つくだ煮『華むすび』は、実ザンショウ、しょうゆ、砂糖、みりん、塩だけを使い、ほかの添加物をいっさい使わずに炊き上げているのが“売り”。平成8年から本格的に加工・販売を始め、年間50kgほどを売り上げている。
 仕上げたつくだ煮は、パック詰めにして100g入り250円で販売している。価格が手ごろなうえ、“飽きがこないで、最後まで食べられる”ということで、お客には好評である。
 主な販売は、JA京都やましろの2ヵ所の直売所(祝園駅前支店、山田荘支店)、地元スーパーや朝市、京都フラワーセンターなどで行っている。そのほか、学園都市内にある研究所の食堂前で、不定期ながら昼休みの時間を利用した出張販売も行うなど、多面的な活動を展開している。
 将来は、容器を現行のビニールパックから瓶に代える計画をもっている。

 
《問合せ先》
精華町特産品開発協議会・佃煮部会
小林 美栄子 部会代表
TEL 0774-94-2377

●地域の概況
 精華町は、京都府の南部である相楽(そうらく)郡の西部に位置し、隣の奈良県と境を接している。JR庁町線、近鉄京都線、国道163線によって、大阪・京都・奈良と結ばれた都市近郊地域である。近年は都市化がすすみ、関西文化学術研究都市の中心地として位置づけられ、中核的な研究施設などが立地している。
 産業は米作を中心とした農業で、郡内屈指の穀倉地帯である。そのほか、ビニールハウスによるイチゴの促式栽培や青トウガラシ、エビイモなどの野菜類、パンジー、ベコニア、サルビア、マリーゴールドなどの花卉類の栽培が盛んである。


戻る