農村文化情報
| 分類:学校給食 | 都道府県:福岡県 | 団体名:JA筑前あさくら夜須地区女性部 |
| グループ名:すこやかグループ | ||
| わたしたちの農産物を学校給食へ |
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| 家庭菜園でとれた安全でおいしい野菜を地元の給食センターに届けるには……。多くの野菜を継続的に届けている「すこやかグループ」の活動からその秘訣を探る。 |
| ●事業の活動内容 | |
| 「すこやかグループ」では、子どもたちに地元で採れた健康で安全なしかも新鮮な野菜を食べてもらおうと、15年間にわたって夜須町給食センターヘ減農薬有機栽培の野菜を納め続けている。 夜須町には小学校が3校、中学校が1校あり、給食センターでは、そこへ納める給食を毎日1800食分を調理している。その食材として「すこやかグループ」が年間に供給する野菜は30種類以上、約16トンで全食材の38パーセント(平成12年度は前年比6パーセントアップ) ●注文から支払までの流れ 給食センター こやかグループ 事務局(JA) 前月の中旬 献立決定 ↓ 「納入計画表」(注文書)→「供給予定表」記入 作成 作成 ↓ 前月の定例会 |「納入計画表」の配布 →「納入計画表」に基づいての 役員会の開催 | 納入割り当て 定例会(毎月末に会 ↓ (品目、量、納入日時を指示) 員と栄養士が集まる) (他の業者への発注) | ↓ ↓ 当 月 納入 各会員が指定された日に | 給食センターへ納入 ↓ 翌 月 価格の決定 ←−−−−−−−−−−−− 市況を参考に各品目 | の月平均価格に15% ↓ をプラス 各会員への「支払一覧表」 −−−−−−−−−−−−→ 各会員への支払 の作成 ↓ 総額をすこやかグループの −−−−−−−−−−−−→ 各会員の口座へ代金 口座へ振り込む を振り込む 代金の受取り ←−−−−−┘ | |
| ●事業の開始時期、実施の理由・目的 | |
| 夜須町に学校給食の食材として、JA女性部員が家庭菜園で作る野菜を提供する「すこやかグループ」(会員24人)が発足したのは昭和61年。 そのきっかけは、保健推進協議会(町、保健所、農業改良普及センター、JA女性部、婦人会、栄養士、医師などで構成)で、夜須町の子どもの身長や体重が、他の市町村の子どもより劣っていることが問題になったことだった。そこで、夜須町、JA筑前あさくら夜須支店、農業改良普及センターの協力による地域型食生活推進対策がスタートし、その一環としてJAと町が給食用農産物の提供者を募集することになった。 | |
| ●事業の特色 | |
| 「すこやかグループ」の会員が家庭で作る安全で新鮮な野菜を、地元の給食センターに届けている。面積はさまざまだが、多い人は60アールもの家庭菜園を手がけている。なかには、ニンジンを周年出荷するため、3月、7月、11月の3回に分けて種まきをし、11月にはマルチ栽培をする本格派もいるほど。 給食センターの強力ぶりも大きな支えになっている。他地区ならば、業者にまとめて発注して済ませているところを、夜須町では「すこやかグループ」からの納入を最優先している。他の業者には、不足したものだけを発注する。グループへの支払計算も栄養士の仕事である。 こうした配慮のおかげで、給食センターに届けられる野菜を始めとする食材のうちハクサイ、ダイコン、ニラ、フキ、手づくりみそ、タカナ漬けはほぼ100パーセントの供給になっている。そのほかカブ、サトイモ、キャベツ、タマネギなどは50パーセントを超えている。 このグループから届けられる野菜の特徴は、まず価格が安いこと。その分子どもたちが多く食べられるうえ高い食材も使える。次は、納入時に包装しない野菜がそのまま届けられこと。したがって調理する前に袋やゴムなどを外す手間もかからないし、ゴミも出ない。これらに加え、なによりも利点は、作る人の顔が見える野菜は、調理する人も愛情がこもるし、食べる子どもたちもただ無意識に食べるのとは違ってくる。 | |
| ●活動の成果、今後の事業展開計画 | |
| <すこやかグループに学ぶ/給食参入を成功させる5か条> [1]「子どもたちに安全な野菜を届けたい」という情熱を持つ まずは、子どもたちのために減農薬/有機栽培の野菜を提供 したいという強い目的意識を持つこと。 [2]地域の仲間と一致団結する 一人ではなかなかできないことも、仲間が集まればいろいろ な知恵やパワー生まれる。 [3]町やJA、給食センターとの連係を密に 定期的にコミュニケーションをはかり、積極的な提案をする。 [4]取り決めた規格や収量になるように栽培技術を磨く 仲間やJAと情報を交換し、会員それぞれの栽培技術を向上さ せる。また、規格外品が出ても、それを活用できる販路(直売所 など)を見つけることもたいせつ。 [5]子どもとの交流イベントなどを開く 次世代を担う子どもたちに色への関心をもたせ、併せて農業の 魅力を伝えていく。 「すこやかグループ」の会員は、さまざま課題を乗り越えて来た。 最初の課題は規格の統一≠ナある。大量の食材を短時間で調理する給食では、加工のしやすさ(ある程度大きく、しかも大きさがそろっている)が求められる。給食センターとの話し合いで、「タマネギは200g以上、ニンジンは150g以上、ジャガイモは130g以上」という規格を取り決めた。ところが当初は、栽培技術が未熟なため規格に合うものは三分の一ほどしかなかった。そこでJAによる指導講習会や土壌の調査、畑での研修会などを重ねて勉強した。 次の課題は、規格に合わない野菜の活用方法だった。そこで始めたのは、Aコープ前での即売だった。地域に好評で、売上が伸びたことから、平成6年に女性部専用の直売施設「朝採り市場トマト」として新装オープンした。週3回、水・土・日に開催しており、お客さんは朝倉郡内はもとより、近隣の筑紫野市、小郡市をはじめ福岡市、北九州市などのえんぽうからもドライブがてら訪れる人も多い。このように販路が確保されたことによって規格外や取れすぎを恐れずに積極的に規模の拡大をしていけた。 さらに夏休みには、子どもたちを招いての交流会を開いている。夏休みの8月に町内の小学校の高学年の児童を対称に50名ほどが参加する。この場を活用して子どもたちに「野菜が給食になるまで」「野菜の栄養」を始め、すこやかグループのメンバーの水田や畑でのイネや野菜の生育状況の観察、カントリーエレベーターなどJAの施設の見学などをした後、昼食には野菜を材料にしたカレーライスを楽しむ。さらに午後はビンゴゲームや感想文づくりなどのプログラムになっている。 交流会には、近ごろではこどもとともに母親が参加している。そのことで、学校給食とくにそこで使っている地元の野菜についての意識の高まりも見られたという。 <『家の光』1998年1月号掲載・8月更新> | |
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