農村文化情報

分類:農産加工 都道府県:熊本県 団体名:阿蘇町農産物加工部会
グループ名:食と農を考える女性の会

** 地元産の食材を加工して提供 **
 
中国薬膳の考え方を取り入れ体に良い食材目指す

 「その土地でとれたものを旬の季節に食べるのが健康になる」という薬膳の考え方をとりいれ、それらの食材を食べることができるレストランを経営し、さらに地元の農産物を味噌、漬物などに加工して販売。

●事業の活動内容
   平成9年12月より、中国薬膳の考え方を応用して町で採れた旬の食材を使った料理を提供する薬膳レストラン「ふるさと薬膳 燦」を運営する一方、農産加工部では味噌、漬物、総菜、菓子、乾物などの加工販売をてがけている。
 「ふるさと薬膳 燦」では、食物のもつさまざまな効能を応用し、阿蘇で採れた食材を使った料理を提供。「根子岳」「高岳」「中岳」「杵島岳」「烏帽子岳」と地元の山の名前がつけられている五岳膳のほか、「だし汁」や「煮しめ」などの郷土料理を出している。薬膳レストランの年間売上は1千300万円ほどになる。
 一方、農産加工部で生産している加工食品には「畑の馬刺し」と言われる「あかど漬け」(130g/350円)、「たかな新漬け」(200g/300円)などのたかなの加工食品、「田舎みそ漬け」(200g/300円)、「ふるさとみそ」(1kg/450円)、「黒大豆入り味みそ」(200g/400円)などのみその加工食品、ヨモギやカボチャ、モロヘイヤなどで作る「ヘルシー万十」(10個入り/600円)など、約20品目近い加工食品がある。漬物は「おふくろセット」(2300円と3000円)も用意されており、注文を受けて全国へ宅配もしてくれる。加工食品の年間売上は3千500万円ほどにのぼるという。いずれも無添加、無着色となっている。 

●事業の開始時期、実施の理由・目的
 薬膳レストラン「燦」は、農水省の「農村資源活用農業構造改善事業」の補助を受け、平成9年12月にスタートした。この事業のなかで「食文化の伝承と創造」という部門を受け持ち、補助金でできる大きな施設のなかの食堂運営に参入する予定で、東京からコンサルタントを招いて1年以上の研修を続けた。ところが、その施設のなかには参入できず、結果的にメンバーが資金をもちより、さらに空き家対策事業による補助を受け空き家を改修てレストランを作ることになった。
 旬の食材を使った郷土料理に、中国薬膳のアイディアをプラスしたオリジナル料理を提供したいというのが、主な目的になっている。一方、農産加工については生産から加工までを一貫して手がけることで「安心・安全・本物の味」を提供すること、自分たちの生産する農産物に付加価値をつけて販売することが目的となってい。平成3年9月に農協婦人部の方々に呼びかけ、国・県・町の補助を受けて取り組んでいる。

●事業の特色
 加工部会発足当初の思いを、さらに深く掘り下げ「安心・安全・本物・おいしい・懐かしい」をモットーとした商品開発と生産を目指した徹底的な取り組みが特徴。レストランの事業としては、中国薬膳の考え方を取り入れた体にいい食品の提供を心掛けている。

●活動の成果、今後の事業展開計画
 加工部門の活動は広がり商品の販路は東京2店舗、福岡3店舗の生協、地元の物産館やホテルなどでも販売している。レストラン「燦」は町内よりも近郊の市内からの顧客が増えつつある。また、町内では「泊食分離」の傾向もあって、宿泊はホテル、食事は郷土食という顧客も増え、福岡方面からの常連客が定着しつつあると言う。
 今後はさらに細かなPRを重ねて、レストランにおいては常連客の確保と拡大にむけての努力と、当初、参入を希望していた町の施設内でのレストラン経営ができるように働きかけていきたいと計画している。

                        <『家の光』1999年3月号掲載・2000年9月更新>

 
   
《問合せ先》

『食と農を考える女性の会』
(代表)村上 ミツ子

TEL&FAX:0967−32−4272

〒869−2301
熊本県阿蘇郡阿蘇町大字内牧253

●地域の概況
 阿蘇町は世界最大といわれるカルデラのなかで、今も地球の鼓動を伝える活火山の中岳火口や、草千里ケ浜をはじめとする牧歌的な景観が広がる大きな自然の里。また、阿蘇大明神の話などが残る神話の里でもある。ちなみに『日本書紀』には阿蘇の地名の由来がこのように紹介されている。第12代景行天皇が九州に貢ぎ物を収めず、天皇に背くものがいることを知り、兵士をつれて九州各地をまわった。阿蘇の付近にさしかかっとき、人家ひとつない広い野原に立ち「この国に人はいるのだろうか」と言うと、二柱の神の阿蘇都彦と阿蘇都媛が人の姿となって現れ「我ら二人います。何ぞ人がいないことがありましょうか」と言い「何ぞ」をとって「阿蘇」と言うようになったと言われている。
 農業においては約1700戸(平成7年)あまりで経営耕地規模は1〜2haが430戸ともっとも多く、農業粗生産では米、畜産、野菜、花き果樹、その他の順になっている。全国どの地域でも見られる農業人口の減少はあるものの、極端な落ち込みはなく地元の農業が、食の提供などのサービス業を巻き込んで活性化している。



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