農村文化情報

分類:女性起業 都道府県:岐阜県 団体名:なし
グループ名:パン工房「森のくまさん」

わたし、天然酵母に夢中です
 
天然酵母+国産コムギのパン作りの夢を実現

岐阜県加子母村の山あいに住む岩木美穂さん(35)は、パン工房の「森のくまさん」を開いている。イーストとは違った天然酵母を使ったパンの食感と噛むほどに増す味は、村にブームを呼んでいる。

●事業の活動内容
  “お母さんが作るパン”をめざして天然酵母を利用したパン作りを核にパン工房「森のくまさん」を営む。
 天然酵母(レーズンとおろしリンゴから作る自家製)は、発酵に要する時間がイースト菌を利用した場合に比べて10倍以上かかるため、仕込みは前日の夕方から始める。そうしてつくったパン生地を深夜2時(夏場は12時)に起きて成形→2次発酵→焼き上げの工程をたどる。
 毎日6kgの粉を1リットルの天然酵母で仕込んでいるが、一度にこねることができないので、数回に分けている。

●事業の開始時期、実施の理由・目的
岩下さんが通っていた「パン教室」で出会った長野県の友人に刺激されてパン工房をスタートさせることに。当初、平成6年(1994年)7月にいったんオープンしたが、その後2人の子どもが生まれたため、開店休業状態が続いたが、11年(1999年)9月に再オープン。
 美穂さんが、天然酵母+国産コムギにこだわり続けるのは、“おいしさと安全性”では、これに勝るものはないという信念からである。

●事業の特色
天然酵母と国産コムギのモチモチっとした食感と、フワっとして香ばしい酵母の香りにこだわったパン作り。
 本来ならば天然酵母のパン一本で行きたいところだが、独特の食感が地域の人たちにまだなじまれないこともあって、イースト菌を使ったパン類も製造販売している。天然酵母を使ったパウンド型食パンは、月曜、木曜の2日だけ1日10本、ライムギ+クルミ入りパン、黒米で使ったパンなど、地元の農産物を使ったパンを120〜130個、あわせてイースト菌を使った菓子パン(クリームパン、メロンパンなど)、惣菜入りパンなど、いろいろバラエティーに富んだパン作りをしている。

●活動の成果、今後の事業展開計画
なじみの薄かった天然酵母もしだいに地域に広まりつつある。
 こうした実績をもとに岩下さんは、仲間とともに「手づくりマーケット」(バザー)に天然酵母+国産麦のパンを出品している。このマーケットは他にも子ども服、クラフトなどを出品する人もいて毎年開催されにぎわっている。
 もう一つ、岩下さんが抱いている夢は、夏休みに子どもたちを対象にした「パンづくり教室」を開くことである。学校が週5日制になり、土曜、日曜の過ごし方が話題になり、母親たちからの希望もあり、さっそく今年から実現する見込みである。

<『家の光』2000年3月号掲載・2002年7月更新>

 
《問合せ先》
パン工房「森のくまさん」
〒508−0400
 岐阜県恵那郡加子母村
   岩下 美穂
   рO573-79-3391

●地域の概況
岐阜県の東端に位置し、東部には長野県との境に三国山(1611m)、小秀山(1982m)、高樽山(1673m)などの御岳山系の高峰がそびえ、全村山地におおわれている。
 下呂温泉郷が近く、下呂温泉から舞台峠を超得ると、裏木曽の乙女渓谷の景勝地があり、ここを訪れる観光客の数は年々増加している。


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