農村文化情報
| 分類:果樹生産 | 都道府県:宮崎県 | 団体名:JA尾鈴 |
| グループ名:JA尾鈴ぶどう部会 サニールージュ専門部 | ||
| ブドウの新星『サニールージュ』 |
| 美しい赤紫色が特徴のブドウの新品種『サニールージュ』 その産地化に宮崎県下の生産者グループが励んでいる。 |
| ●ブドウ『サニールージュ』の特色 | |
| ブドウの『サニールージュ』は、『ピオーネ』と『レッドパール』との交配種。果皮は赤紫色で透明感があり、とても美しい。粒の大きさは『デラウェア』と『巨峰』の中間くらいで、酸切れが早く、糖度も高く、食味が優れている。
収穫時期は7月で、ブドウの極早生種といわれている。この点が生産者をひきつけた。加えて種なしで食べやすいことが、消費者にたいする大きなアピールポイントとなっている。 |
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| ●栽培の開始時期、実施の理由・目的 | |
| 温暖で降水量の多い宮崎県の気候は、ブドウ作りに適しているとはいえなかった。そのため、かつてはブドウの指定産地として国から認められなかった。こうした不利な状況にもめげず、この地域に適したブドウの品種を模索してきたのが、50年以上も前からブドウ作りに取り組んできたJA尾鈴管内の生産者たちである。
JA尾鈴ぶどう部会のメンバーが、平成10年に広島県にある農林水産省果樹試験場(現・果樹研究所)カキ・ブドウ支場を訪れたとき、目にとまったのが『サニールージュ』だったという。その後、全国の苗木業者から苗木を集め、平成2年春から植えつけを始め、どこよりも早く、『サニールージュ』の産地化に向けての一歩を踏み出した。 |
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| ●ぶどう部会の活動内容 | |
| JA尾鈴ぶどう部会のサニールージュ専門部は、都農(つの)町と川南町の生産者40名(平均年齢は50歳前半)で構成されている。 『サニールージュ』の栽培面積は13ha、平成19年度の出荷量は約47tである。ただし、19年は収穫最盛期の7月中旬と収穫後半の8月上旬に台風が襲来し、被害が出たこともあり、収量は平年に比べて激減した。出荷先は、宮崎県を中心に九州地区(鹿児島、大分、熊本)、東京の量販店(サミット)などである。段ボールの化粧箱での出荷が主だが、コンテナ出荷も取り扱っている。市場相場も上々で、『キャンベルアーリー』や『巨峰』を上回るまでになっている。 |
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| ●活動の成果、今後の事業展開計画 | |
| 産地化に踏みきって平成19年で8年目を迎えたが、生産者の努力が実って『サニールージュ』の生産は着実な伸びをみせている。栽培の成果をみても、実どまりは『デラウェア』よりよく、平均反収も『キャンベルアーリー』並みになっている。併せて宮崎の気候の暖かさが『サニールージュ』の栽培の強みになっている。粒の大きさをみても、広島の研究所のものは5〜6gであるのに対し、JA尾鈴管内では8〜9gになっている。
ぶどう部会では、全面被覆大型ハウス(間口5.4m×奥行き52mの3連棟)の導入に積極的に取り組み、平成17年から取り入れている。2月初旬からビニールをかければ、加湿しなくても6月下旬から収穫できる。その結果、7月を中心にお盆までの出荷もできるようになった。そのほか、7月中旬の出荷をねらう大型トンネル栽培(間口2mの連結型)、結実部だけを一部被覆する栽培法も取り入れている。 JA尾鈴管内の『サニールージュ』の栽培は、年によって台風の被害などもあったが、おおむね順調な伸びをみせている。そうした状況のなかで、さしあたってぶどう部会が克服しなければならないのは「着色」と「裂果」の問題である。着色の問題は、とくに着色がよくないということではなく、近頃全国的に問題となっている異常気象、温暖化現象に起因する高温により、『サニールージュ』特有の“紅色”が濃くなりすぎ、特性の“紅色”が薄いまま熟期を迎えてしまうことである。裂果についても、同様に高温が影響している。温度が高いと果実の肥大が進み、皮がもろくなって裂果してしまうのである。 ぶどう部会では、いろいろある『サニールージュ』の特性を見極め、完全なものを作るためのノウハウの確立に努めている。その一方で、果粒が青緑色で着色に問題のない品種『ハニービーナス』の導入をはかっている。『サニールージュ』の問題点を補うように、ここ3〜4年苗木の導入が増え、全体の三分の一ほどになってきた。 |
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| 《問合せ先》 JA尾鈴 農産園芸部 〒889-1301 宮崎県児湯郡川南町川南13658-1 TEL 0983-27-0583 |
| ●地域の概況 | |||
| 都農町は、宮崎県の中心に位置し、管内は尾鈴山(1405m)を主峰とする山々が連なり、しだいに海岸に至る西高東低の丘陵性台地となっている。町内を心見川、都農川、名貫川が平行して東に流れ、この流域が主として水田となり、各河川間の台地はおおむね畑地になっている。 産業の中心は農業で、米、いも類、カボチャ、ダイコンの生産が多いが、トマト、キュウリなどの園芸作物やミカン、ナシ、ブドウなどの栽培も急速に伸びてきた。総面積の約60%が林野で、その80%を国有林が占めている。 川南町は、宮崎平野の北部に位置し、東は日向灘に向かって開けている。主な産業は農業で、米、サツマイモ、ダイコン、カボチャが多く産出されているほか、ミカンやブドウの果樹栽培や酪農も行われている。 水産業は、一本釣りを主体としてきたが、近年は小型底引き漁も行われている。なお、都農ウニは特産品として広く知られている。 |
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