農村文化情報

分類:農産加工 都道府県:京都府 団体名:JA京都丹後管内
グループ名:KaRaよもぎの会

** 特定転作作物・筒川ソバのソバ処 **
 
やりくり上手とパワーで店を営業

 不老不死の薬だと伝えられている「唐ヨモギ」を使った草餅を生産販売する一方で、転作で生産した筒川ソバのソバ粉を打ってお客さんにふるまう、そば処「KaRaよもぎ」のオープン。ソバの産地の「ええにょうぼ(素敵な女性)」たち。

●事業の活動内容
   丹後半島の北端に位置する伊根町は、かつて日本一とうたわれた漁業の町。「舟屋」といわれる住居と舟の格納庫を兼ねた独特の家屋が並び、情緒あふれる町で知られている。「KaRaよもぎ会」が特産品の開発グループとして発足したのは平成10年9月のこと。メンバーは50代〜70代の農家の主婦16名。現在、このグループでは舟屋の里公園で日曜日ごとに開かれている朝市に黒茎ヨモギを材料にした「草餅」(3個入り300円)を販売。このヨモギは紀元前、秦の始皇帝の使者が不老不死の薬として採取に訪れた伝説があることから、「唐ヨモギ」と呼ばれるようになったが、グループ名はこれにちなんで名付けられた。
 さらに平成11年7月には桜ケ丘公園内に、この地域特産の筒川ソバをふるまう、そば処「KaRaよもぎ」をオープンさせた。もともと平成3年に農家8戸でソバ生産加工組合を組織、在来種であった「筒川ソバ」が京都府の特定転作作物として認定を受け、栽培をはじめていたこともあり、女性たちが得手を発揮したそば処の開店は、ソバ生産加工組合にとっても願ってもないことだった。「KaRaよもぎ」は4月〜11月の期間、土・日に営業、訪れてくれのは1日平均20名前後(月に15kgのソバ粉を使用/年間120kg〜150kg)だという。ちなみに看板メニューの「そばセット」(900円)、つけソバ、ご飯、野菜や山菜、魚のテンプラ、それにデザートに地元産のアズキを使った手作りの羊羮がついている。

●事業の開始時期、実施の理由・目的
 平成10年9月にグループは特産品開発を目的として結成された。当初は草餅を主体に作っていたが、産物の有効利用と転作にソバが作られるようになり、町の休館施設を活用してそば処「KaRaよもぎ」をオープンさせた。最初は府の助成事業「がんばるふるさとづくり事業」をうけても50万円ほどの助成金だったため、無償で町の施設を借り受け、エプロン、ランチョンマット、鍋、釜、食器類はメンバーの家々が持ち寄った。「ですから一度にたくさんのお客さんがお見えになると、器がそろわないこともあるんですよ」と代表の須川さんは言う。

●事業の特色
 16名のメンバーが3名ずつの当番制で店を営業している。日当は一人1日3000円。草餅作りも3名であたり日曜市での販売は2名で行っている。
 「おこしいただける工夫と、もう一度行きたくなるようなお店、人と人との触れあいで心が暖かくなるようなお店づくりをしていきたい」と須川さんは語っている。

●活動の成果、今後の事業展開計画
 今後は更にメンバー一人一人の持ち味と、より磨きをかけた食づくりの研究会を設けながら、特産品のソバと自分たちの暮らしている場を守っていくような活動をしていきたいと、メンバーの皆さんは言う。今後の目標としては16名のメンバーがおソバを打つこと、接客できること、美味しい野菜テンプラや草餅が作れること。誰が作っても一定の味に仕上がるように技術の向上を目指すことだという。

                        <『家の光』2000年1月号掲載・2001年2月更新>

 
   
《問合せ先》

『KaRaよもぎの会』
(代表)須川 みゆき

TEL:0772−33−0303
FAX:0722−33−0630

〒626−0493
京都府与謝郡伊根町字菅野桜ヶ丘

●地域の概況
 京都府北部、丹後半島の北端に位置する伊根町は、昭和29年に伊根・朝妻・本庄・筒川の4村が合併して誕生した。町全体が雄大な自然に包まれ、とくに海は伊根町の産業の基盤となっている。丹後半島の山波が北西の季節風を、青島が寄せる波をさえぎってくれるために、波の静かな伊根湾は舟屋を立てるには絶好の条件であり、町の風景に独特な彩りをそえている。伊根町の産業というと、まず漁業が浮かぶが、千枚田の風景に代表されるように、農業や林業も町の経済を支えてきた。近年、農業従事者の高齢化や後継者不足などの問題を抱えているが、農業の生産基盤の整備も完了し、優良農地として付加価値の高い農産物の生産や販路の拡大をめざす活動がおこなわれている。



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