農村文化情報

分類:食品加工 都道府県:兵庫県 団体名:JAたじま但東支所
グループ名:JAたじま但東支所

捨てていたバラの花びらで『ばらジャム』
 
捨てるなんてもったいない 残り物でヒット商品

苗木生産のバラの花を摘み取って、むだなく活用。観光客にも好評で、口コミで全国に広まりつつある。

●事業の活動内容
   JAたじまでは、バラの花を活用してのジャム加工に取り組んでいる。バラの花びらは、ていねいに一枚一枚形をくずすことのなく煮こんで作る。その名も『ばらジャム』
<ばらジャムの作り方>
@摘み取ったバラの花びらを一枚ずつはがし、ていねいに選別する。その後4〜5回、花粉などがしっかり取れるまで水洗いする。(1回に1.5〜2s加工する)
A鍋に花びら(十分に水けを切る)、砂糖(4〜5回に分けて加える)、ペクチン、クエン酸を加え、15〜20分ほど詰める。花びらがくずれないように混ぜる。試食をして、やわらかくなったらできあがり。
B熱いうちに瓶詰めする。
C熱湯で殺菌する。(90℃で10分)

●事業の開始時期、実施の理由・目的
苗木生産のバラでは、咲いた花をそのままにしておくと木に養分が行き渡らず、根や茎が太らない。そのため花を摘み取らなければならないが、その花を活用できないかと考えたJAたじまでは、但東町、農業改良普及センターとともに商品開発をしたのが昭和60年のことである。

●事業の特色
 『ばらジャム』づくりは、バラの花がピークを迎える5〜6月がメインになる。バラの花びらを摘み取った後、選別から加工、瓶詰めまで1日で一気に行う。
 花びらの選別は、虫食いや形の悪いもの、外側の堅いもの、いちばん内側の小さいものを取り除くなどの方法で行う。年間250sほどの花びらを摘み取るが、選別して実際にジャムの原料として使えるのは3割程度である。色つや、形などを見ながらの選別は、もっともたいへんな作業である。
 花びらの選別後は、ふつうのジャムづくりの工程と同じである。製造に必要な大鍋や蒸し器、冷蔵庫などを備えた但東町の農産加工施設を利用している。
 『ばらジャム』は、紅茶にスプーン一杯を入れると、花びらが浮かび上がるとともに色鮮やかになり、見た目の美しさと深い香りが、味わう人を優雅な気分にさせてくれる。そのほか、コーヒーやウィスキー、日本酒にたらしたり、アイスクリームのトッピングとして使ったり、パンにつけたり、ヨーグルトと和えたりといろいろな用途がある。こうした高級感がウケ、贈答品としても使われるようになり、人気ジャムとなっている。

●活動の成果、今後の事業展開計画
 『ばらジャム』は、赤、白、ピンクの3色がある。年間で大瓶(230g、1500円)を1500個、ミニ瓶(50g、500円)を2000個製造しているが、バラの生育状況によって生産量は異なってくる。また、このジャムは、兵庫県内で生産された原材料を利用するなど、一定の認証基準を満たした食品に与えられる「ひょうごブランド商品」の一つでもある。
 『ばらジャム』は、町の人気観光スポット「シルク温泉やまびこ」でも販売している。このジャムは、町内はもとより観光客にも好評で、リピーターも多く、口コミで全国に広がっている。

 
《問合せ先》
JAたじま但東営農生活センター
〒668-0311兵庫県出石郡但東町出合108
п@0796-54-1080
FAX 0796-54-1077
ホームページ http://www.ja-tajima.or.jp/  

但東シルクロード観光協会
兵庫県出石郡但東町正法寺165
п@0796-54-0500

●地域の概況
バラの苗木の産地である但東町は、兵庫県の北部、出石郡の東部に位置する山峡の町。町内には500〜600メートル級が連なってそびえている。
 町のほぼ中央を円山川の支流である出石川が流れており、その周辺に集落や耕地が形成されている。山地が多いため、林業や但馬ちりめん織物との兼業農家がほとんどである。町のあちこちにある高原や傾斜地は、家畜の放牧に適していることから、良質の但馬牛の産地としても有名である。そのほか、ピーマン、シイタケ、ワラビなどの特産品がある。



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