農村文化情報

分類:農産加工 都道府県:京都府 団体名:JA京都美山町管内
グループ名:えびさか

** 全て地元産の材料でつくる人気の大福餅 **
 
14年間の技術と熱心さで各種の賞を受賞

 地元で収穫した大納言アズキを餡こにしヨモギ、トチの実、タカキビなどを皮に色鮮やかな大福餅、赤米でつくる〈さくら餅〉、ゲートボール大会やさまざまなイベントの際に注文を受けて作る〈手作り旬弁当〉が人気。

●事業の活動内容
   美山町特産のアズキやタカキビなど地元の原材料を使い、大福づくりをしているのが「えびさか」。メンバー全員が観光リンゴ園を経営する5名のグループだ。「えびさか」の〈大福〉の餡こは大納言アズキを使用し、皮に白と緑はヨモギ、黄色はトチの実、赤はタカキビを使用し彩りも鮮やか。一方〈さくら餅〉の餡は大福と同じだが、さくら色のもち米には赤米を使用。ほかに注文に応じて町のゲートボール大会や冠婚葬祭のお弁当作りも手がけるようになり、口コミもあって製造数は増加している(弁当については夏場の暑い時期は食中毒を避けるために、7、8、9月は休止)。
 年間生産量は〈大福餅〉5コ入りパックとして約8千パック、〈さくら餅〉5千個(バラ売り)、〈手作り旬弁当〉で年間は500万円の収益をあげ、ボーナスも出るようになったという。〈大福餅〉〈さくら餅〉は、数ある地域のイベントや京都市内にある美山町のアンテナショップ「かやぶきの里 美山ふるさと館」などで販売されている。

●事業の開始時期、実施の理由・目的
 昭和61年11月にグループが結成され、JA女性部の「野菜まつり」に大福餅を出品したところ好評を博した。62年には美山町の大野ダム公園でおこなわれた「さくらまつり」で即売。さくらの花びらをかたどりパックにつけるなど工夫をこらしたこともあり、お客さんに喜ばれたという。近所の女性ばかり5名のメンバーでスタートし、平成4年にはメンバーの休耕田を利用し、行政の補助を得て加工所も建設した。

●事業の特色
 「えびさか」の大福餅、さくら餅などの材料は、全て地元産のものを使用した無添加の自然食品。水・木・土曜日のお昼から餡を炊き、夕方5時からメンバーが集まって大福餅をつくる。注文が多いと深夜になることもあるという。つき上がったばかりの熱い生地に丸めておいた餡をのせ、四すみをひっぱって餡を包みこむ。皮が薄いので14年間、培ってきた技術がなければ、なかなかきれいには仕上がらないという。

●活動の成果、今後の事業展開計画
 昭和61年にはじめて大福餅をJA女性部で販売し、その年に京都府農林水産フェスティバルの「ふるさと自慢加工食品コンクール」で奨励賞を受賞。平成3年と4年の事業補助を受けて、加工所を建設し小学校から給食室で使っていたステンレスの大鍋などを調達した。平成6年には地元に神楽トンネルが開通し、それに伴い美山アンテナショップを開店。平成10年には優良ふるさと食品中央コンクールにおいて、国産原料部門で「食品産業センター会長賞」を受賞し、グループ全員で東京国際展示場に行くことになった。「14年間、作りつづけた一念ですこしづつ花がひらいてきたように思います。皆さんからのご愛顧が励みとなってつづけてこられました」と代表の中島さんはいう。賞を受けたことで行政主催の各種のイベントからも声がかかり、女性起業の波に便乗できたことが良かったと語っている。

                        <『家の光』2000年9月号掲載・2000年9月更新>

 
   
《問合せ先》

『えびさか』
(代表)中嶋 好江

TEL/FAX:0771−75−1497
 
〒601−0742
京都府北桑田郡美山町大字板橋小字谷口2番

●地域の概況
 美山町は京都市から国道162号線を北上すること約60km。丹波産地に位置し、北は福井県名田庄村、東は滋賀県朽木村、南は京都市・京北町・日吉町、西は和知町・綾部市と、それぞれに境を接する山間地。町域は京都府でも最大の面積があり、周囲は三国岳、頭巾山、長老山など700〜900mの連山に囲まれている。この山々をぬうようにして由良川、棚野川などの川が流れ、この流域に沿って約5600人が暮らしている。
 農業においては総面積のうち耕地が約2%と限られているものの、町の重要な産業の一つとなっている。米の生産を中心に気候・地域性を生かしたハクサイ、ミズナなどの野菜、茶などの栽培、またダリア主体の花き栽培も盛んに行われている。とくに近年の健康食、自然食への関心があついのを反映し美山町の有機農法や低農薬によって作られる安心な野菜の需要は高まりつつある。それらの要望にこたえるべく生産体制の確立をめざしている。また、従来から畜産において乳用牛、肉用牛、鶏の飼育が行われてきたが、近年は多頭飼育に切り替わり「美山牛乳」のブランド化などは町の重要な産業として成熟しつつある。



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