協同組合人物略伝 【国内
 
岡 佳吉おかかきち
1884年(明17)11月27日,香川県木田郡牟礼町牟礼(旧牟礼村)に生まれた。香川県師範学校乙種講習科卒業後,小学校訓導となり,まもなく辞して自家所有の山林を開墾し果樹園,酪農など先駆的な大農経営を営んだが失敗し,青年団活動のかたわら1909年(明42)有志と田宮堀報徳社を設立して主幹となり,翌年これを母体に牟礼信用組合を創立して組合長となった。1914年(大3)香川県信用組合連合会を設立,理事となり,1921年(大10),同信用購買組合連合会会長となる。ついで,西日本購買組合連合会,全国購買組合連合会(全購連),産業組合中央金庫などの設立に参画し,1924年(大13)全購連専務理事に就任,大阪事務所を担当した。1926年(大15)12月24日,琴平銀行の休業破産にあい同県信用購買販売利用組合連合会は大打撃を受け,金融恐慌下の苦難に直面したが,危機を乗り越えて1935年(昭10)全購連専務理事,監理部長となる。同会首脳部と事業運営上の意見が合わず1936年(昭11)9月辞任。1944年(昭19)香川県農業会副会長に就任。戦後,大政翼賛会県常務委員に名を連ねたかどで戦犯として公職を追放された。失意のなかで戦災未亡人救済事業を企画したが成功せず,閑居数年,1951年(昭26)衆望もだしがたく牟礼村農業協同組合長に復帰,組合再建に努め,県経済農業協同組合連合会理事を経て県農業協同組合中央会の初代会長に選出され,1958年(昭33)6月,全国農業協同組合中央会副会長に選出された。同年8月10日,隣村の庵治農業協同組合で農業協同組合青壮年部員に講演中,脳溢血のため倒れた。協同組合主義者らしく,その理想を捨てず,永眠するまで情熱的に活動した。(服部知治)


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