| (1850〜1914) イタリアの「消費組合運動の父」としてブッフォリは,ミラノ消費組合(Unione
cooperativa di
Milano)とともに,イタリアの組合史上に不滅の名を記している。彼はイタリア鉄道院の下級官吏であったが,同僚の協力により1886年にミラノに消費組合を組織した。初めは日常の生活資材を廉価主義で販売したが,やがてロッチデール方式により市価基準の経営方針に改め,しかも組合員を労働者階級に限らず,中産階級の加入を認めることによって,組合事業は急速に発展するようになった。このため一部ではブルジョア的組合との批判もあったが,彼はホリオーク(別項)の「金持ちを組合員にすることによって,貧者は慈善では得られない援助を得ることができる」という言葉を実践に移したものであった。これを範としてイタリア各地に消費組合がつぎつぎにできたので,彼はその中央機関として消費組合中央会を組織した。彼の組合は,いわば中立系消費組合であるが,他の労働者消費組合と提携して,1893年,消費組合大会の開催を機会にミラノにイタリア協同組合連合(Lega
Nazionale delle Cooperative
italiane,通称レーガ)の設立を図り,この国の協同組合運動の発展に一時期を画した。彼は,あくまで地についた実践の人で,その具体的な経営方針がイタリアの処女地に消費組合運動の根を深く下ろさせたものといえる。主著:La
societa cooperativa di
consumo(消費組合論)。(大熊良一) |