風景写真を撮るときに、どこを切り取っていいのかわからないという人がものすごく多い。
あるいは、広い景色をワイドズームで撮影すると、ぼわーとだだっ広く写るだけで、そこにいってみたときの感動が写せないという人も多い。
物事には、なんによらずコツというものがある。
左の写真はドイツのホワイトアスパラの畑である。スピーゲルと現地では呼んでいるけれど、ドイツに本格的春を告げる作物である。
食べ方は、大鍋に塩と砂糖とバターを入れてぐらぐらゆでて、マヨネーズで食べる。
ゆでたものを酢につけて保存食とすることも多い。どちらもうまい。
ドイツでうまいのは、ジャガイモとスピーゲルとレバーペーストである。
という話じゃなくて、風景の話である。
上の写真はマルチをかぶせたアスパラ畑の畝を表現した。
下の写真は、大きな木がたくさんあるなかにアスパラ畑があるのだよということを表現した。
上から3分の1、下から3分の1程度のところに水平線をもってきているのが、わかるでしょ?
下の写真のように、画面の上に黒っぽい部分が集中すると重心が上にいって不安定に感じるものだけれども、黄金分割で撮影するとその不安定さが消えて、画面に動きがでてくるのだ。
で、単純に水平線の部分ではなくて、そこで働く人の位置も重要になるんだけれども、そこまでは文字だけじゃ解説できない。
風景写真を撮るとき、手前になにかを配置すると収まりがよろしくなることが多い。
左上の写真はなにに使うのかよくわかんなかったけれど、牧草畑に転がってたローラー。おそらく、トラクターにくっつけて引っぱりまわすんだろうなと思う。なんのために引っぱりまわすのか、それはわからない。
こういうのを思いっきり手前に配置して、ワイドレンズでどんと写す。
手前から遠くまでの奥行きが表現できる。
この写真にローラーがないと、まことに間が抜けた写真になるし、ローラーをどまん中に置くともっとダサくなる。
左下は、手前から遠くに続く牧場の柵に画面を斜めに縦断させた。
この斜めにというのがミソである。
この写真は望遠ズームで撮影しているので、手前はボケている。
ここでさらにご注目いただきたいのは、牛の見張り小屋をまん中に配置していないことである。こいつをまん中に配置すると、まことにダサくなってぶち壊しなのである。
そのへんのあんばいがなんとも難しいことは難しいのだけれど、デジカメなんだからトライアンドエラーすればよろしい。
風景写真のコツは画面構成ももちろん重要だけれども、結局は光である。
素人さんが真っ昼間に写真をとっても、えーと、はっきりいってたいしたことにならない。
朝夕の太陽が低いとき、景色や建物や人間が立体的に見える。
夕方仕事を終えて家路を急ぐとき、ふと目の前の畑の美しさにしばし見入ったことがあるでしょ?
そのときそのままシャッターを切ると、実に美しい写真が撮れるのである。
写す人が感動してないと、見る人は感動しないよね。
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