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第9回 漬物を写すのだ 
 
かっこ悪い写真
 

まさかこんな写真を写すやつはいないだろうなと思っていたのだけれど、現実というのは甘くはなかった。
講習会での出来事。
漬物を写したいと持参した人が、これをやっていたのだ。
さらに、べろっとキュウリを並べたところで、それをいかように写したところで、ダサい写真以外のなにものでもないのだ。
このような写真を、「必殺キュウリの横たわり」と呼ぶのだ。
で、さらに悪いことに、この状態で内蔵ストロボをぶちあてている写真が多い。多いんじゃない。全部そうなんだ。

ストロボぶっつけ写真というのは実に薄気味悪く、まずそうに写るのだ。うそだと思うんだったら試してみな。
で、農家の作る多くのHPにしても、まあこんな写真のオンパレードである。
こんな写真を掲載しておいて、
「売れない。問い合わせも来ない。
HPなんてろくなもんじゃない」
などとわけのわからないことをのたまうわけである。

では、と聞きたい。
「あんたらは、こんな写真を見て物を買う気になるか?」
なるというのであれば、それはその人の感覚は確実におかしい。

 
このくらいには写すべき
 

上の写真とよく見比べていただきたい。
まあ、見比べる必要もないとは思うが、こっちのほうがうまそうに見えるはずだ。

どこが違うのか。
写っている大きさがまず違うのだ。
チューリップマークで撮影した。
漬物なら漬物の質感をしっかり伝えるためには、ある程度大きく写さないといけない。
同時に、べろっとキュウリの全身を見せなくたってふつうに包丁で切ったものを写せばいいのだ。

左の写真はなんで縦位置で、しかも漬物を下のほうに配置して、画面の上が開いているのかという疑問が出てほしいのだ。
講習会や講演のときに、司会の人が声をからして、「ご質問はありませんか」としつこく叫んでも、質問などめったに出るものではない。なにを聞いていいのかわからないという場合がほとんどのようで、そのたびに、わかりにくかったかなと、反省をすることもある。

写真というのはなにも写っていないところが、「お話」をするのだ。この場合、上の空間に白い文字を入れればポスターにもなるし、第一、画面に安定感があるはずだ。どっしりとして揺るがない、保守本流的写真だと思わない? 最近の保守本流は、なんだか頼りないけどね……。

 
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