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第7回 よけいなものは写さない
 
 

この写真は明らかにおかしいのだ。
なにがおかしいかというと、これはキュウリの芽なんだけれども、ふつう、もっと密集して育苗する。
特別に1個だけ苗箱に植えたのでなければこういう写真にはならない。
しかし、そんな手間ひまをかける必要などなかったのである。
写真は盛大にうそをつく。

自分の女房は黒木瞳のようには写らないけれども、黒木瞳はいくらでもブスに写すことができる。

写真は見えている部分しか絶対に写らないのだ。
しからば、その方法は?

 

■何のことはない、ポットを隠せばよいのだ

 

そこいらに転がっている箱に土を入れる。
このときのコツは、奥のほうに土を盛り上げておくこと。こうするとローアングルの背景が全部土になるのだ。
で、ポット苗が入るくらいの穴をあける。

 
 

わはは。
もうおわかりのことと思うが、ポット苗を穴に埋め込んで土をかぶせるのだ。
平らに、自然にならして、できあがり。

 
 

カメラマンというのはこういう姑息なことを一生懸命考えるのだ。少しでも手間をかけたくないからね。
農家にしたところで、ポットから苗を引っこ抜いて別の箱に移してなんぞということをやっていられるほど暇ではない。そもそも苗がもったいないではないか。
こうして撮影したのが左の写真である。
こんなことしたとは思えないでしょ?
これは手抜きではなくて、合理的発想なんだ。



 
取材協力
伊達市 斉藤農園
 

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