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| 第1回 |
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農業情報の根幹は栽培情報の徹底公開 |
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これほどまでに農作物にたいする信頼性に疑問が抱かれている時代はそうない。それはまた大きなチャンスの時代でもあるのだ。チャンスにできるかどうかは、各農家の判断によるし、JAの底力が問われてもいるのだ。
往々にして農薬に関する情報を公開しようとするとき、JAや隣近所からならばまあ理解できないことはないが、行政から圧力がかかることが多いのが現実である。アグリコメンバーの多くが地元普及所などの「指導機関」からなんらかのクレームがついているのだ。
ここで紹介するアグリコメンバーのHPをじっくりと読んでいただきたい。かいつまんで解説すると、 |
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2000年のHP開設当初から使用した農薬についてすべて公開してきた。2年ほど前になるが、和歌山の南高梅に未登録農薬を散布した愚かなたった一人のために、暴落したことがあった。このとき月向農園の売り上げは落ちるどころかむしろ大幅に増加したのだ。当初、地元や行政からの締めつけもあったという。 |
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地元の防除組合に入っているが、スピードスプレーヤ(SS)を共同で使用するために、適時防除ができない。ついつい早め防除、過剰防除になる傾向に我慢ならず、自家用を導入する規模には少し足りないのであるが、2005年からSSの導入を決めた。現在勤めに出ている夫と将来は農業一本で生計をたてたいとネット販売に力を入れる。 |
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2003年から04年にかけて鳥インフルエンザが猛威を振るった。発生源の兵庫県と滋賀県は目と鼻の先。このとき、中村耕は自分の養鶏場で、1日にどのくらいの鶏が死んでいくのかをHPに掲載し始めた。
つまり、鳥インフルエンザが発生すると、大量に(1日に1000羽とか2000羽)鶏が死ぬのであるが、この「大量」実感するためには通常どの程度死ぬのかを消費者が知る必要があるだろうと判断したからである。
この時期、鶏の死亡数を講評することがどれほど大きな勇気を必要とするかについては想像に難くない。市場での評価も当然向上した。HPでの販売には直接結びつくところまでいっていないが、消費者にたいする姿勢はかならず実るであろうことは疑う余地はない。 |
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消費者にたいする疑問を投げかけている。山脇は、無農薬有機栽培に切り替えた農家である。栽培段階で自然に負荷をかけることのない栽培を心がけ、そのために多大な労力をつぎ込んでいるのである。しかし、出荷段階で、ダイコン1本1本をビニール袋に詰めることに少なからぬ疑問を感じている。
取引先からは、消費者が土で汚れるのを嫌がるから袋に詰めよと指示があったとのこと。
ちょっと待て。
大根を買いに行くとき、汚れたら困る服装で出かける主婦がどこの世界にいるのだ? せっかく自然にたいして負荷の少ない、しかも健康にもいいはずの無農薬有機栽培をしながら、環境に大きな負荷を与えしかもゴミにしかならないビニール袋を消費者はほんとうに必要としているのだろうか?
と、消費者に問いかけているのである。大きな勇気が必要な発言であるが、消費者や流通もまた過剰包装や製品の品質にたいしてもっと厳しく反省するべき時期にきているのだ。農家が一方的にリスクを背負い込むのは間違っている。 |
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これらのアグリコメンバーはけっして特殊な人ではない。どこにでもいるごくごくふつうの農家である。そのふつうの農家が、いまインターネットという武器を持った。自分の言葉で消費者と語り合う時代になった。
先日ある講演先で次のような質問を受けた。
「JAが情報公開したところで、それを見に行く消費者なんているのでしょうか?見られない情報に意味があるのですか?」
これはまことにもってもっともな疑問である。
しかし、この質問者は残念だけれど、情報の何たるかをまったく理解していない。情報とは、いつでもだれでもどこからでも触れることができるような状態にしておけばいいのだ。それを利用する利用しないは、消費者の自由である。
情報を徹底的に公開しているのだという「事実」が重要なのであって、「何人」がその情報を利用したかが重要なのではない。
今回は最初のWeb版なので、いちばん議論の出る脂っこい農薬に関しての実例をあえて挙げた。避けて通ることができない以上、さっさと真っ先に考えるべきだと思うからだ。情報は出したものの勝ちである。 |
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